一月 湖西線  

ひと時雨ありたる秘仏をろがまむ
淡海の北の辺りや帰り花
老松の風聞きをらむ浮寝鳥
鳥を見て湖を見て暮早し
笹鳴の方へ方へと疎水かな
立像と坐像に見え日短
大年の西国十四番札所
笹子鳴く柿本多映の句碑の影
掻きあつめをるはおほかた椋落葉
鷗らは年の別れの翼立て