互選高点句
二十二点句
炎天へ曳き出す武州太鼓かな 麻美
十七点句
生者にも死者にも百合の匂ひけり 花うさぎ
十点句
閉校の記念碑ひとつ夏の雲 小芥子
九点句
河骨のひとつ明かりの日暮かな タミ子
八点句
湖へ窓開け放つソーダ水 モネ
蓮の葉を叩く雨音半跏趺坐 春子
藤本美和子主宰選
特選
書割のペンキの匂ひ夏休 浩
配合に意外性がありドラマ性もある。兼題を上手く生かしている。
入選
生者にも死者にも百合の匂ひけり 花うさぎ
山毛欅の木の天辺に風はたた神 菊恵
蓮の葉を叩く雨音半跏趺坐 春子
炎天へ曳き出す武州太鼓かな 麻美
菅家瑞正選
特選
河骨のひとつ明かりの日暮かな タミ子
「ひとつ明かり」が実に巧妙。泉調とも言うべきリズム感が良好。
入選
この道につづく沖雲夏休み のびる
湖へ窓開け放つソーダ水 モネ
画眉鳥の黙も涼しき一つかな のびる
手を延べて雲に触れたる夏休み 美砂子
陽美保子選
特選
小川にも小さな中州夏休み 憲明
夏休みと大きい取り合わせはあるが、小さいもまた味わいがある。
入選
衣紋竹まつすぐ伸びて句会かな まり
箱釣の小銭のひかるこどもかな 隆行
杉戸絵の松の色濃く秋立ちぬ 小芥子
炎天へ曳き出す武州太鼓かな 麻美
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