第46回ネット句会結果

互選高点句	
十一点句 
寒鰤のうろくづ跳ねる舳先かな    光雲2
九点句	
冬帽の見送る上りホームかな     礼子
七点句  
三寒の漢和四温の古語辞典      sooshi
大空にふはりと布団干しにけり	   他家人
朝市へゆくと決めたる蒲団かな	   麻美

藤本美和子主宰選
特選
お手植ゑの松へ障子の開けられて   小芥子
常磐の松と障子の取り合わせ。色調も美しく静謐な作。
入選
大柄の銘仙は吾の掛布団       とし子
両膝に両手を置くや寒日和      瑞正
煮凝や最終列車通り過ぎ       紀久子
蒲団干す鐘楼門の見えてをり     小芥子        		

菅家瑞正選
特選
火も水もまだ使はざる寒卵      麻美
朝餉の準備に取り掛かる前の厨の卓上に置かれた「寒卵」が印象的。
入選
寒鰤のうろくづ跳ねる舳先かな    光雲2
藍甕の藍のつぶやく冬うらら     隆夫
朝市へゆくと決めたる蒲団かな    麻美 
臘梅の香の満ちる日の観世音     美砂子					

陽美保子選
特選
喪に服す歩幅なりけり冬の鵙     春子
歩幅の形容に喪に服すとは上手い。冬の鵙の鋭声が心に響く。
入選
三寒の漢和四温の古語辞典      sooshi
山並の端は筑波嶺蒲団干す      のびる
対岸にサックスの人冬の雲      浩
臘梅の香の満ちる日の観世音     美砂子