互選高点句
九点句
初雪となるみづうみの汽笛かな 麻美
裸木の影とジャングルジムの影 小芥子
八点句
アメ横を桂馬歩きの師走かな 志向
ひと振りの撞木つらぬく去年今年 sooshi
七点句
逢へぬ人逢ひたき人や去年今年 稲水
旧年の手足ねぎらふ仕舞風呂 タミ子
煤逃や穴に翳置くドーナッツ 案山子
藤本美和子主宰選
特選
裸木の影とジャングルジムの影 小芥子
裸木とジャングルジムという物に徹した表現、対比も新鮮である。
入選
古年や耳遠くして飯うまし 案山子
旧年の母のメモある机かな 花うさぎ
旧年の雪に日の差す卵粥 美保子
旧年の真白き雲の一朶かな 菊恵
菅家瑞正選
特選
ともしびの水にうつろふ聖夜かな 他家人
湖畔などに於けるクリスマスイブ風景。この抒情性が頗る魅力的。
入選
水面を滑るひかりや鴛鴦の沓 隆行
実南天ゆさゆさ手押し車くる イチ子
駆け抜ける風の溜息枯木立 音思
裸木の影とジャングルジムの影 小芥子
陽美保子選
特選
一包の湯の華の香や年惜しむ モネ
「一包」の措辞により、同類の句とは一味違う句となった。
入選
羽根つきてははの言葉の響きけり 紀久子
藪巻の松の一本笠智衆 隆行
結へたる縄の太さや淑気満つ 雅子
一陽来復隈笹のふち明るくて 美砂子
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