第18回ネット句会結果発表

互選高点句
	
14点句　
邑ぢゆうの音をひとつに落し水　せんかう
10点句　
病室に地球儀ありて秋燕　　　sooshi
見回りの実習日誌落し水　　　sooshi
9点句　　
雲影のほかに影なし落し水　　美保子
荒草に雨粒ひかる帰燕かな　　小芥子

藤本美和子主宰選
特選
かごの木とヒッコリーの木赤い羽根　　菊恵
　聞き慣れぬ樹木だが軽やかな音韻、季語とのバランスもよい。
入選
雲影のほかに影なし落し水　　　　美保子
鵯のよく啼く日和かなめ垣　　　　小芥子
茹で黍に余所行きの貌忘れけり　　杣むぎ
荒草に雨粒ひかる帰燕かな　　　　小芥子

菅家瑞正選
特選
荒草に雨粒ひかる帰燕かな　　　　小芥子
　しみじみとした｢帰燕｣に対する上五～中七の舞台設定が巧者。
入選
小鳥来る廊下まつすぐ拭くとせむ　せんかう
白波の川に出でけり月今宵　　　　礼子
通学の子は駆けゆけり落し水　　　美砂子
落し水聞きながら刃を研ぎにけり　麻美

陽美保子選
特選
身に入むや等身大の阿弥陀仏　　　のびる
　等身大の阿弥陀仏に対峙した時の感慨が季語に託されている。
入選
天高しシルクロードのガラス玉　　とし子
まっすぐに上総の海へ落し水　　　京子
草の影水の影あり落し水　　　　　りり子
荒草に雨粒ひかる帰燕かな　　　　小芥子	


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